のとの花ヨメPROJECT presents. のと日和

  • イタリアと能登が重なった

    ――村井さんご夫妻が輪島に移り住みお店を開くことになった経緯を教えて下さい。

    宏治さん 僕たちは長野県の旅館のアルバイト先で出会い、
    偶然2人が当時住んでいた京都で一緒に暮らすようになり、結婚しました。
    そして、僕の京都での修業期間を経て、僕の実家がある広島で2人のお店を出店したんです。
    オープンして8年後、おかげさまでたくさんのお客さまが来て下さるようになりましたが、
    そろそろお店のこれからも考えていかないとと思っていました。
    そんな時に、妻の実家の輪島に来たんです。この時に、「ここで店を出したい!」と思いました。
    豊富な食材自然の風景人の温かさ、半島の形まで(笑)、全てがイタリアと重なりました。
    ここなら美味しいイタリア料理が作れる!自分の理想のお店を作れる!と確信したんです。
    そこからすぐに移転の計画をし、2012年12月1日にここ輪島でお店をオープンすることができました。

  • 北陸は料理人がうらやむ食材の宝庫

    ――食材は具体的にどんなものが良いと思いましたか?

    宏治さん もう全てですね(笑)。
    具体的に言いますと、もちろん魚介類は豊富ですし、
    カジメや岩のり、もずくなどの海草類、香箱カニも美味しいですね。それと野菜も美味しいです。
    地元の人は、食材そのものへのこだわりがすっごく強いんですよね。
    普段家で食べるものから食材にはうるさい。作ってる人が身近にいるからなのか、
    皆どこで採れたキャベツがおいしいとか、この時期はこの魚がよく釣れるとか
    本当にびっくりするくらいよく知ってるんですよ。
    北陸は、日本屈指の食材の宝庫だと思っています。
    日本中の料理人さんはうらやましがると思いますよ。

  • 「能登は優しや土までも」

    ――奥さんも輪島の方ですが、能登の人の印象は?

    宏治さん 能登の人は、みんながみんなおせっかいなんです。もちろんいい意味で。
    これが、僕にとってはすごく居心地がいいんですよね。
    「能登はやさしや土までも」っていう言葉があるのもすごくよくわかるんです。

  • 能登の文化、輪島の文化を感じられるイタリアンを目指して

    ――これからどんなお店にしていきたいですか?

    宏治さん 
    地元の方には、「地元の食材がイタリアンになるとこんな風になるんだ」って思ってもらいたいし、
    観光客の方には「ここに来れば能登を感じられる」ような店にしていきたいですね。
    とにかく、能登・輪島が好きなんです。
    珠洲の海岸や千里浜にはドライブでよく行きますね。
    千里浜は日本に1つしかないドライブできる海岸でしょ?
    あの夕日の沈む時間のドライブは最高ですよ。
    田舎で、いい環境いい食材があって、生活の不便さも含めて都会では味わえない良さが
    やっぱりイタリアなんです。イタリア人みたいな生活がしたいんですね。
    そうそう、輪島塗りに代表される職人気質なところもイタリアですね。

  • 能登での生活は忙しく頑張ってきた人ほどオススメです

    ――能登にこれから住みたいと思っている人に一言お願いします。

    宏治さん 忙しく頑張ってきたほど感じるものが多いんじゃないでしょうか?
    能登に来てからは効率っていうのをあまり意識しないんです。
    そして、必要以上に競争もしません。
    今までと全く違うのでびっくりすることもたくさんありますが、
    それも含めてこちらの生活に合わせて、おおらかな気持ちでやっていけば
    自然と美味しい料理を作れるようになるのかなと思っています。
    夜10時になるともう外には人も歩いていない。
    家の電気も消えてますから。これがまたいいんですよね。
    で、その生活に合わせて早起きするようになると体の調子もすごく良いんです。
    とにかく住んでみて感じていただくのが一番でしょうか。

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